シスメックス
SYSMEX CORPORATION
「検体検査機器のグローバルリーダーが、次なる成長の柱として再生・細胞医療へ事業領域を拡張する過渡期」
ひとめ診断
この会社ってなに?
血球計数検査分野で世界トップクラスのシェアを誇るシスメックスですが、直近の2026年3月期第3四半期累計決算では売上高3,611億円(前年同期比1.6%減)、営業利益486億円(同27.7%減)と苦戦しています。これに伴い通期業績予想の下方修正も発表されました。一方で、Gaudi Clinicalとの資本業務提携による再生・細胞医療分野への参入や、日本電子からの事業買収による生化学検査事業の強化など、次世代の成長に向けた積極的な投資フェーズにあります。
サービスの実績は?
株価チャート
1,268円
2,934円
儲かってるの?
シスメックスの直近業績は、医療機器事業における市場環境の影響を受け、売上高3,612億円および営業利益487億円を計上し、前年同期比で減収減益となりました。世界的な検体検査機器の需要変動や、事業ポートフォリオの再構築に伴う一時的な調整が背景にあります。今後は、日本電子からの医用機器事業承継によるポートフォリオ拡充と成長戦略の実行を通じて、収益基盤の回復と拡大を目指しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 11.5% | 8.0% | 17.0% |
| FY2025/3 | 11.6% | 8.1% | 17.2% |
シスメックスは、血液検査機器および試薬のグローバル展開により、高い技術力とブランド力を活かした安定的な利益率を確保してきました。ただし、直近では研究開発投資や成長に向けた先行投資が重なり、利益率の推移には一時的な圧力がかかっています。今後、効率的なオペレーションの推進と新規事業の収益化により、ROE 16%の目標達成へ向けた収益性の改善が期待されます。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 利回り | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| FY2026/3 | 38円 | 2.68% | 35.0% |
シスメックスは、安定的な配当の継続を基本方針として掲げており、配当性向を重視した利益還元を実施しています。当期は1株あたり38円の配当を行い、株主の皆様への還元を強化する姿勢を継続しています。今後は持続的な成長を実現し、株主価値の向上に向けた利益配分をさらに積極的に検討していく方針です。
割安?割高?
同じ業界の平均と比べると…
PER=株価が利益の何年分か(低いほど割安)/ PBR=株価が資産の何倍か(1倍未満は割安)
財務は安全?
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2022/3 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| FY2023/3 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| FY2024/3 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| FY2025/3 | 63905 | -54970 | -9013 | 8935 |
| FY2026/3 | 88246 | -52488 | -24322 | 35758 |
当期の営業キャッシュフローは882億円と大幅な増加を記録し、本業による安定したキャッシュ創出能力を証明しました。投資キャッシュフローは事業拡大のための設備投資や買収により約525億円の支出となりましたが、営業活動で稼いだ資金がそれを十分にカバーしています。結果としてフリーキャッシュフローが約358億円のプラスに転換しており、成長に向けた投資と株主還元を両立できる財務環境を構築しています。
株主にどれだけ報いた?
※ 基準時点を100%として、配当込みの株主総利回りを比較
過去5期間にわたり、自社のTSR(株主総利回り)は一貫してTOPIXをアンダーパフォームしています。特に直近2期はTOPIXが大幅に上昇する中で自社のTSRは100%台前半にとどまりました。これは主力機器の販売一巡や、次世代事業への投資フェーズに入ったことによる利益率の低下が、市場からの評価を押し下げていることが背景にあります。
もし昔100万円買ってたら?
過去数年はコロナ禍での検査需要増や為替の円安効果で株価が大きく上昇する局面がありましたが、足元では中国市場などの成長鈍化懸念や業績下方修正を受けて株価は調整局面にあります。特に過去の高値圏で投資した場合は株式分割の影響等を含めても厳しいリターンとなっています。
会社の計画は順調?
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年3月期 3Q累計 | 未開示 | — | 361,168百万円 | 前年同期比-1.6% |
| 2025年3月期 | 未開示 | — | 508,643百万円 | 前期比+12%程度 |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年3月期 3Q累計 | 未開示 | — | 48,657百万円 | 前年同期比-27.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年3月期 通期 | 期初予想 | 下方修正 | — | -9.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2026年3月期を最終年度とする中期経営計画では売上高5,600億円、営業利益1,120億円という強気な目標を掲げています。しかし、直近の第3四半期累計実績は営業利益が前年同期比で約27%の大幅減益となっており、目標達成にはハードルが高くなっています。M&Aや提携による事業領域拡大の成果がいつ利益貢献するかが今後の焦点です。
社長はどんな報酬?
代表取締役の報酬は、中期経営計画の達成度やROE等の指標に基づく業績連動報酬が大きく反映される設計となっています。業界平均の倍率と比較しても過度な格差はなく、経営責任と成果が従業員の待遇とのバランスにおいて適切に機能していると評価できます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| FY2022/3 | 835万円 | 2259人 | - |
| FY2023/3 | 843万円 | 2550人 | +1.0% |
| FY2024/3 | 874万円 | 2703人 | +3.7% |
| FY2025/3 | 913万円 | 3400人 | +4.5% |
平均年収は4年間で78万円上昇し913万円に到達。医療機器業界の中でもトップクラスの給与水準です。従業員数も2,259名から3,400名へと50%増加しており、グローバル展開に伴う積極採用が続いています。平均年齢42.3歳、平均勤続年数も長い安定企業です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は8.3%であり、今後さらなる登用が期待される領域です。監査体制については、監査報酬1億6,000万円を投じ、独立性の高い監査法人による厳格なチェックが実施されています。プライム市場上場企業として、持続的な企業価値向上を目指す透明性の高いガバナンス体制を構築しています。
メディアでどれくらい注目されてる?
どんな話題が多い?
最近の出来事
第3四半期連結最終利益が前年同期比で減益となり、通期業績予想の下方修正を発表しました。
日本電子の医用機器事業を承継し、生化学検査領域のポートフォリオ拡充を図る契約を締結しました。
Gaudi Clinicalと再生・細胞医療分野における包括的な資本業務提携に合意しました。
株の売買状況と今後の予定
自社のPERは70.1倍と業界平均と比較して非常に高い水準で評価されています。一方で信用買い残が315万株超と多く、信用倍率が15倍を超えているため、短期的には戻り待ちの売り圧力が株価の上値を重くする要因となり得ます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2026/3 | 68000百万円 | 14000百万円 | 20.6% |
法人税等の支払いは、連結業績に基づき適切に算出されており、税引前利益に対して適正な水準を維持しています。国際的な事業展開を行っているため、各国の税制や税率の変動、および税務上の調整項目が実効税率に影響を与える場合があります。今後も法令に基づき、適正な納税を継続しながら企業成長を目指す姿勢です。
誰がこの会社の株を持ってる?
創業者・中谷太郎氏の関連財団(神戸やまぶき財団・中谷医工計測技術振興財団)が合計約11%を保有する創業家の理念が受け継がれた株主構成です。有限会社中谷興産(5.0%)や家次和子氏(2.9%)など創業家関連で約20%超を保有。機関投資家と創業家がバランスよく株式を保有する安定構造です。
会社の公式開示情報
役員報酬
ヘマトロジー(血液検査)を主軸にグローバルに展開する同社は、為替変動や地政学リスクを主要な経営上の不確実性として挙げています。また、M&Aや提携を通じて事業領域を拡大しており、研究開発投資の継続が将来の成長とリスク低減の鍵を握っています。
最新ニュース
リスク要因
- [object Object]
ニュース一覧
関連リンク
シスメックス まとめ
「検体検査機器のグローバルリーダーが、次なる成長の柱として再生・細胞医療へ事業領域を拡張する過渡期」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
最終更新: 2026年3月3日 06:00 JST / データ提供: OSHIKABU