パナソニック ホールディングス
Panasonic Holdings Corporation
「抜本的な事業ポートフォリオ入れ替えとIT領域への注力で、総合電機からの脱皮を図る再成長フェーズ」
ひとめ診断
この会社ってなに?
パナソニック ホールディングスは、家電、車載電池、B2Bソリューションなどを幅広く展開する日本を代表する総合電機メーカーです。FY2025の営業利益は4,264.9億円と堅調でしたが、次期は事業再編や市場環境の変化を織り込み減益を予想しています。現在は2026年度に向けたグループ経営改革を推進し、IT事業会社3社の統合による「パナソニック デジタル」設立など、低収益事業の切り離しと高成長領域への経営資源集中を急ピッチで進めています。
サービスの実績は?
株価チャート
1,363.5円
2,616円
儲かってるの?
パナソニックホールディングスの業績は、FY2024/3の売上高8兆4,964億円からFY2026/3予想では7兆8,000億円へ減少傾向にあります。これは特定の低収益事業の整理や、事業構造改革による選択と集中が進行しているためです。利益面でも減益基調にありますが、持続可能な成長に向けたポートフォリオ再編が優先されています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 9.4% | 4.7% | 4.2% |
| FY2025/3 | 7.5% | 3.9% | 5.0% |
収益性については、FY2025/3時点でROEが7.5%、ROAが3.9%となっており、効率的な資本活用が依然として課題です。営業利益率は4.2%から5.0%へ改善しており、固定費構造の改革や事業効率化の成果が一部現れ始めていると言えます。今後、さらなる高収益体質への転換が期待されます。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 利回り | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 35円 | 1.42% | 18.4% |
| FY2025/3 | 48円 | 1.95% | 30.6% |
配当方針において、FY2025/3は配当性向を30.6%まで引き上げ、株主還元を強化しています。安定的かつ継続的な配当を行うことを重視しつつ、成長投資とのバランスを考慮した還元施策をとっています。株主優待制度は実施しておらず、配当金による直接的な還元に注力しています。
割安?割高?
同じ業界の平均と比べると…
PER=株価が利益の何年分か(低いほど割安)/ PBR=株価が資産の何倍か(1倍未満は割安)
財務は安全?
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 866898 | -578843 | -83494 | 288055 |
| FY2025/3 | 796083 | -859926 | -190347 | -63843 |
FY2024/3には約2,881億円のフリーキャッシュフローを創出しましたが、FY2025/3は投資活動によるキャッシュアウトが増加しマイナスとなりました。これは成長分野への戦略的投資や事業構造改革に伴う支出が先行しているためです。営業活動によるキャッシュフローは安定しており、事業の稼ぐ力そのものは維持されています。
株主にどれだけ報いた?
※ 基準時点を100%として、配当込みの株主総利回りを比較
FY2025の自社TSRは234.5%に達し、TOPIXの213.4%を安定してアウトパフォームしています。これは、長年の課題であった不採算事業の整理や、サプライチェーン・ソフトウェア領域への戦略的投資が資本市場で評価され始めた結果であり、企業価値向上の取り組みが株主リターンに結実しつつあることを示しています。
もし昔100万円買ってたら?
過去10年間は事業構造の転換期にあたり株価は伸び悩む時期もありましたが、2012年の底値(376円)からは6倍以上に回復しています。直近1年間でも、構造改革への期待や株主還元姿勢の強化が評価され、52週安値から+80%以上の力強いリターンを記録しており、投資家の評価が再び高まっている状況です。
会社の計画は順調?
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 85,000億円 | — | 84,964億円 | -0.04% |
| FY2025 | 86,000億円 | — | 84,581億円 | -1.6% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 4,000億円 | — | 3,609億円 | -9.7% |
| FY2025 | 3,800億円 | — | 4,264億円 | +12.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
旧中計で掲げたROE10%や累積営業キャッシュフロー2兆円の目標は、車載事業の環境変化や先行投資負担により一部未達となる見通しです。しかし、次期中計に向けたグループ経営改革において、IT事業子会社の統合(パナソニック デジタル設立)や固定費構造の変革を打ち出しており、2026年度の調整後営業利益6,000億円達成に向けたポートフォリオの入れ替えが本格化しています。
社長はどんな報酬?
代表者の報酬は、日本の大企業としては従業員平均年収と比較しても極めて低い水準に抑えられており、徹底した格差是正と経営責任の明確化が伺えます。業界他社がグローバル基準で高額報酬を採用する中、パナソニックは創業以来の社風やステークホルダーへの配慮を重視する姿勢を維持しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| FY2022/3 | 758万円 | 55088人 | +1.5% |
| FY2023/3 | 908万円 | 1347人 | +19.8% |
| FY2024/3 | 930万円 | 1421人 | +2.4% |
| FY2025/3 | 956万円 | 1478人 | +2.8% |
2022年4月のホールディングス化に伴い、FY2023/3から持株会社単体の従業員約1,400名のデータに変更。HD社員は経営企画・財務等の幹部人材が中心のため平均年収は956万円と高水準。グループ全体(約23万人)の実態を示すFY2022/3の758万円も参考値として重要。
この会社のガバナンスは?
同社はガバナンス体制の強化を経営の最優先事項とし、女性役員比率16.7%を達成するなど、多様性のある意思決定プロセスを構築しています。監査体制についても指名・報酬諮問委員会を通じて透明性を担保しており、日本を代表する巨大企業として厳格なリスク管理とコンプライアンスを両立させています。
メディアでどれくらい注目されてる?
どんな話題が多い?
最近の出来事
ITサービス3社を統合し、2026年4月に「パナソニック デジタル」を設立する方針を発表。
2025年度決算において、最終利益が前期比15%減となる見通しを公表。
固定費構造の変革および重点領域への投資を強化するグループ経営改革を本格化。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は1.13倍と売り買いがほぼ拮抗しており、将来の構造改革の実効性に対して市場の意見が分かれていることを示唆しています。PBRは1.22倍と1倍を上回っていますが、業界平均と比較すると依然として割安感が残っており、今後のROIC改善次第で更なる水準訂正の余地があります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2026/3 予 | 370000百万円 | 60000百万円 | 16.2% |
FY2026/3予想における法人税等の支払額は600億円を見込んでいます。実効税率は16.2%となっており、税負担の状況は各事業の利益配分や繰越欠損金の活用状況に左右されます。今後の業績動向に応じて、適切な税務マネジメントが継続される見通しです。
誰がこの会社の株を持ってる?
創業家の松下家は現在ほぼ株を保有しておらず、機関投資家中心の分散型構成。外国人株主比率は約37-39%。日本生命(2.07%)や三井住友銀行等の安定株主も存在。PBR 1.18倍と低く、経営改革による企業価値向上への市場の期待はまだ限定的。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、売上高8兆円規模の巨大グループとして、オートモーティブ、くらし事業、コネクトなど多岐にわたるセグメントを展開しています。主要な事業リスクとして地政学的リスクや原材料価格の変動、急速な技術進化への対応を挙げており、これらに対する収益構造改革が継続的な課題となっています。
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リスク要因
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パナソニック ホールディングス まとめ
「抜本的な事業ポートフォリオ入れ替えとIT領域への注力で、総合電機からの脱皮を図る再成長フェーズ」
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最終更新: 2026年3月3日 06:00 JST / データ提供: OSHIKABU