(株)SUMCO
SUMCO CORPORATION
「世界2強の一角、半導体シリコンウェーハ専業メーカーが市況の谷間で苦戦中」
ひとめ診断
半導体の進化を根本から支える、世界トップクラスのシリコンウェーハメーカー
最先端の結晶成長技術と加工技術を融合させ、未来のデジタル社会を支える基盤材料を世界へ安定供給する。
この会社ってなに?
私たちが毎日使っているスマートフォンやパソコン、家電、さらには自動車まで。これらすべてに「半導体」と呼ばれる小さな電子部品が入っています。SUMCOはその半導体の土台となる「シリコンウェーハ」という薄い円盤を作っている会社です。普段あなたが目にすることはありませんが、SUMCOの作る高品質なウェーハがなければ、世の中の便利な電子機器は動かない、まさに「縁の下の力持ち」と言える存在です。
FY2024は売上高3,966.2億円、営業利益369.2億円と市況悪化により減収減益となりました。次期(FY2025)は売上高4,044.0億円を見込むものの、営業利益は-42.0億円と赤字転落のガイダンスを発表しています。顧客の在庫調整の影響を強く受けており、底打ちのタイミングと中長期的な増産投資の成果が問われる局面です。
社長プロフィール
事業基盤をさらに強化し、事業の持続的成長を目指すとともに、お客様のあらゆるニーズにお応えする高品質のシリコンウェーハを提供し続けます。
この会社のストーリー
住友金属工業と三菱マテリアルのシリコンウェーハ事業が統合し、現在のSUMCOの基盤が確立されました。
2005年11月に東証へ上場を果たし、グローバル市場でのさらなる飛躍へ向けた資金調達と知名度向上を実現しました。
連結子会社を吸収合併するなど、厳しい市場環境を乗り越えるために組織運営の効率化と事業基盤の強化を推進しました。
半導体の長期的な需要増加を見据え、佐賀県や長崎県の工場に約2,287億円の大規模な増産投資を行うことを決定しました。
最先端の300mmウェーハや次世代製品の開発を続け、デジタル社会の発展に不可欠な「半導体の黒子」として世界をリードし続けます。
注目ポイント
信越化学工業と並び、半導体シリコンウェーハ市場で世界トップクラスのシェアを誇る圧倒的な競争力を持っています。
次世代半導体に不可欠な300mmウェーハ等の開発に注力し、大規模な製造拠点の新設・増産投資を行い成長を続けています。
AI、自動運転、IoTなど、これからの時代に欠かせない半導体の基盤材料を供給しており、中長期的な需要の恩恵を受けやすい企業です。
サービスの実績は?
株価チャート
745.5円
1,858円
儲かってるの?
SUMCOの業績は、半導体市場の在庫調整の影響を強く受けており、売上高はFY2023/3の約4,259億円からFY2024/3には約3,966億円へと減少しました。特に利益面での悪化が顕著で、営業利益は前期比で半減以下の約369億円まで落ち込んでいます。FY2025/3の予想では、市況回復の遅れにより営業損益が約42億円の赤字に転落する見通しであり、厳しい経営環境が続いています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2023/3 | 10.1% | 6.0% | 17.2% |
| FY2024/3 | 3.0% | 1.7% | 9.3% |
収益性指標は、半導体シリコンウェーハ事業の市況低迷に伴い大幅に低下しています。営業利益率は、FY2023/3の17.2%からFY2024/3には9.3%まで急減しました。特にROE(自己資本利益率)は10.1%から3.0%へ大きく悪化しており、資本効率の低下が現在の経営上の大きな課題となっています。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 利回り | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| FY2023/3 | 55円 | 3.56% | 30.1% |
| FY2024/3 | 21円 | 1.36% | 36.9% |
配当方針については、業績に応じた還元を基本としていますが、近年の市況悪化により減配が続いています。FY2024/3の配当金は21円となり、配当性向は約36.9%となりました。業績回復が鮮明になるまでは安定的な配当維持が困難な状況であり、中期経営計画を通じた収益基盤の再構築が復配の鍵となります。
割安?割高?
同じ業界の平均と比べると…
PER=株価が利益の何年分か(低いほど割安)/ PBR=株価が資産の何倍か(1倍未満は割安)
財務は安全?
同社の財務基盤は比較的安定しており、総資産は約1兆1,726億円を維持しています。自己資本比率はFY2024/3時点で約50.5%と、健全な水準を保っているといえます。有利子負債がゼロであることは特筆すべき強みであり、市場の変動が激しい半導体業界においても高い財務健全性を有しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2023/3 | 96342 | -247677 | 43456 | -151335 |
| FY2024/3 | 69627 | -247876 | 112294 | -178249 |
営業キャッシュフローは黒字を維持しているものの、成長投資に向けた積極的な設備投資により投資キャッシュフローが年間約2,478億円のマイナスとなっています。この結果、フリーキャッシュフローは継続的に大きなマイナスを記録しています。将来の需要拡大を見据えた先行投資を行っている段階ですが、キャッシュ創出力と投資負担のバランスが今後の重要な監視ポイントとなります。
もし昔100万円買ってたら?
2005年のIPO直後に購入した場合、半導体市況の波に翻弄され投資額は半分以下に沈んでいます。一方で、2012年の底値(480円)で拾えていれば、評価額は約3.2倍に膨らむなど、サイクルの底で投資できるかがリターンの鍵を握ります。
会社の計画は順調?
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2023 | 4,400億円 | — | 4,259.4億円 | -3.2% |
| FY2024 | 4,100億円 | — | 3,966.2億円 | -3.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2023 | 800億円 | — | 730.8億円 | -8.6% |
| FY2024 | 450億円 | — | 369.2億円 | -17.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
半導体シリコンウェーハ業界は市況のボラティリティが非常に高く、足元では顧客の在庫調整の影響を強く受けています。FY2024は大幅減益となり、FY2025は営業赤字に転落する厳しいガイダンスとなっており、短期的な業績視界は不良です。
社長はどんな報酬?
代表者の報酬は業績連動報酬の比率が高く、半導体市場の好況・不況に合わせて柔軟に変動する設計となっています。従業員平均年収と比較しても業界平均の範囲内に収まっており、バランスの取れた報酬ガバナンスが構築されています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| FY2021/12 | 655万円 | 4920人 | +1.1% |
| FY2022/12 | 678万円 | 4930人 | +3.5% |
| FY2023/12 | 679万円 | 4938人 | +0.1% |
| FY2024/12 | 672万円 | 4900人 | -1.0% |
平均年収は670万円台で安定していますが、FY2024/12は業績悪化を反映しやや減少。平均年齢42歳、平均勤続年数14.2年と製造業としては標準的。従業員数は約4,900名(単体)で安定しているが、宮崎工場の生産終了に伴う人員再配置が今後の課題です。
メディアでどれくらい注目されてる?
どんな話題が多い?
最近の出来事
2025年12月期の連結営業利益が96.4%減の13.42億円となる大幅な減益決算を発表しました。
連結子会社である台湾FSTの一部株式を売却し、持ち分法適用会社へ移行することで経営資源の最適化を図りました。
半導体市況の低迷を受け、2024年上期の経常利益が58%減益となる厳しい業績となりました。
株の売買状況と今後の予定
同業他社や金属製品セクター平均と比較してPBRは0.91倍と割安水準に放置されています。一方で信用倍率は3.63倍と買い残が積み上がっており、業績の底打ちが確認されるまでは短期的には上値が重い展開が予想されます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2023/3 | 72627百万円 | 8743百万円 | 12.0% |
| FY2024/3 | 37457百万円 | 17580百万円 | 46.9% |
| FY2025/3 予 | -4200百万円 | 12700百万円 | - |
FY2023/3には12.0%と低い実効税率でしたが、FY2024/3には利益の減少に伴い46.9%へと上昇しました。FY2025/3の予想では赤字を見込んでいるものの、繰延税金資産の取り崩し等の要因により、会計上の法人税等負担が発生する見込みです。業績が変動する中で、税金負担が最終損益に与える影響を注視する必要があります。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人投資家比率が約46%と非常に高く、グローバルな半導体投資テーマとして注目される銘柄。元は住友金属工業と三菱マテリアルの合弁で設立されましたが、現在は特定の支配株主が存在しない独立経営体制。信託銀行2社で約27%を保有し、安定的な株主基盤を維持しています。
会社の公式開示情報
シリコンウェーハ事業に特化した単一セグメント経営を行っており、世界的な半導体需要の増減が業績にダイレクトに反映される収益構造が有価証券報告書等で開示されています。特に原材料コストや為替リスクが収益を大きく左右するため、これら外部要因のヘッジが経営上の最重要課題となっています。
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(株)SUMCO まとめ
「世界2強の一角、半導体シリコンウェーハ専業メーカーが市況の谷間で苦戦中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
最終更新: 2026年3月3日 06:00 JST / データ提供: OSHIKABU