(株)大林組
OBAYASHI CORPORATION
「データセンター建設への布石と資本効率の改善で高収益体質へ変貌するスーパーゼネコン」
ひとめ診断
最先端のインフラからグリーンエネルギーまで!未来の社会基盤を創るスーパーゼネコン
地球環境に配慮し、持続可能な社会を支える「Obayashi Sustainability Vision 2050」の実現。
この会社ってなに?
あなたが毎日利用する駅、職場のある高層オフィスビル、あるいは休日に訪れる巨大な商業施設やランドマークタワー。実はその多くが、大林組の確かな技術によって建てられています。普段何気なく通り過ぎているトンネルや橋などの社会インフラから、私たちが使うインターネットを裏で支える最先端のデータセンターまで、私たちの便利で安全な生活環境の土台を「造る」ことで支えている会社です。街を歩けば、同社が手がけた建物にきっと出会っているはずです。
大林組は、国内の大型建築や土木工事を強みとするスーパーゼネコンの一角です。FY2025の売上高は2兆6,201億円、営業利益は1,434.42億円を見込み、大幅な増収増益を予想しています。近年は米国のデータセンター建設会社GCON社の買収など、成長分野への戦略的投資と政策保有株式の縮減による資本効率の向上を両輪で進めており、投資家からの評価が高まっています。
社長プロフィール
時代と環境の変化を踏まえ、建設事業で培った技術やノウハウを活用し、収益基盤の多様化を実現するとともに、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
この会社のストーリー
1936年に株式会社大林組として設立され、日本のインフラ整備や数々の歴史的建造物を手掛ける企業として歩みを始めました。
首都圏での大型建築・土木工事に加えて海外展開を本格化させ、日本を代表するスーパーゼネコンへと成長しました。
安定的な高収益体制の構築を目指し、グリーンエネルギー事業や開発事業など、建設以外の領域への挑戦を強化しました。
AI普及に伴い需要が拡大するデータセンターや半導体工場の建設分野へ本格参入し、新たな収益の柱を獲得しました。
「Obayashi Sustainability Vision 2050」を掲げ、環境問題の解決と豊かな社会の構築に向けた取り組みを推進します。
注目ポイント
米国企業を買収し、AIの普及で急成長しているデータセンターや半導体工場などの高度な環境管理施設分野に注力しています。
再生可能エネルギーや木材事業など、従来の建設枠にとらわれない環境配慮型ビジネスを中長期的な成長エンジンに据えています。
営業利益1,000億円以上を安定創出する事業基盤を持ち、増配や自己株式の取得など投資家にとって魅力的な株主還元を実施しています。
サービスの実績は?
株価チャート
1,742.5円
4,439円
儲かってるの?
大林組の業績は、国内建築事業における採算性の高い案件の増加や追加変更工事の獲得により、2025年3月期には売上高約2兆6,201億円、営業利益約1,434億円と大幅な増益を達成しました。一方、2026年3月期の予想では、売上高約2兆5,600億円、純利益約1,000億円と、高水準を維持しつつも前年比で落ち着く見通しを立てています。建設業界を取り巻く環境変化に対応しつつ、安定的な収益基盤の構築が進められています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 6.3% | 2.5% | 3.4% |
| FY2025/3 | 12.1% | 4.8% | 5.5% |
収益性については、2024年3月期から2025年3月期にかけて劇的な改善が見られ、ROE(自己資本利益率)は6.3%から12.1%へ、営業利益率も3.4%から5.5%へと大きく上昇しました。これは、経営効率の改善に向けた取り組みが奏功した結果であり、資本効率の向上が着実に進んでいることを示しています。今後も高付加価値な工事案件の選別や生産性向上を通じて、持続可能な利益率の維持が期待されます。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 利回り | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 75円 | 1.96% | 71.6% |
| FY2025/3 | 81円 | 2.12% | 39.7% |
大林組の配当方針は、株主への利益還元を重要課題と位置づけ、安定的かつ継続的な実施を目指しています。2025年3月期の配当は1株当たり81円へと増配しており、業績の好調を背景に還元を強化する姿勢が鮮明です。配当性向を意識しながらも、強固な財務体質を活かして適切な還元水準を維持する計画です。
割安?割高?
同じ業界の平均と比べると…
PER=株価が利益の何年分か(低いほど割安)/ PBR=株価が資産の何倍か(1倍未満は割安)
財務は安全?
財務健全性は非常に高く、2025年3月期時点で総資産約3兆428億円に対し、有利子負債はゼロという極めて強固な無借金経営を実現しています。自己資本比率は約38.1%を維持しており、盤石な財務基盤を背景に機動的な投資が可能な状態です。この財務の余裕を活用し、データセンター事業などの成長分野への戦略的投資を加速させる方針です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 50399 | -84471 | -51922 | -34072 |
| FY2025/3 | 85625 | 9596 | -50593 | 95221 |
営業キャッシュフローは2025年3月期に約856億円へ増加し、本業での稼ぐ力が一段と強まっています。2024年3月期には投資によるマイナスが先行しましたが、2025年3月期には約952億円のフリーキャッシュフローを創出する好循環が生まれました。この潤沢な手元資金を配当や成長投資へバランス良く配分することで、株主価値の向上を目指しています。
もし昔100万円買ってたら?
直近1年間で株価は急激な上昇を見せており、52週安値(1,742.5円)からの投資では資産が2倍以上に拡大しています。これは、採算性の大幅な改善による最高益予想の発表や、積極的な株主還元策(増配や自社株買い)が好感された結果と言えます。
会社の計画は順調?
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 2兆2800億円 | 2兆3000億円 | 2兆3251.6億円 | +1.9% |
| FY2025 | 2兆4000億円 | 2兆5000億円 | 2兆6201.0億円 | +9.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 740億円 | 780億円 | 793.81億円 | +7.2% |
| FY2025 | 874億円 | 1100億円 | 1434.42億円 | +64.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
大林組の現行中期経営計画では、連結営業利益1,000億円をボトムラインとする高収益体質の構築を掲げています。直近のFY2025予想では、国内建築事業での採算改善や大型案件の進捗により、営業利益1,434.42億円と目標を大幅に超過達成する見込みです。また、政策保有株式の縮減も計画通り進んでおり、資本効率の向上が高く評価されています。
社長はどんな報酬?
代表者の報酬は業績連動型株式報酬制度を導入しており、企業価値の向上と株主利益を重視した設計がなされています。従業員平均年収との倍率は、同業他社と比較しても過度な乖離はなく、経営責任に応じた妥当な水準を維持しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| FY2022/3 | 1024万円 | 9026人 | +2.0% |
| FY2023/3 | 1031万円 | 9134人 | +0.7% |
| FY2024/3 | 1066万円 | 9253人 | +3.4% |
| FY2025/3 | 1140万円 | 9386人 | +6.9% |
平均年収は4年間で約116万円上昇し、特にFY2025は前年比+74万円(+6.9%)と大幅な昇給を実現。スーパーゼネコン5社の中では鹿島建設に次ぐ2位の水準。従業員数も毎年100〜130名増加し、技術者の確保と処遇改善を両立しています。
メディアでどれくらい注目されてる?
どんな話題が多い?
最近の出来事
米国の建設会社GCON, Inc.を買収し、データセンターや半導体工場などの環境管理施設分野への本格参入を表明。
発行済株式総数の2.1%に相当する自社株を消却することを決定し、株主還元の強化姿勢を明確化。
業績好調に伴い、通期の連結経常利益予想を上方修正し、過去最高益の更新を目指す方針を発表。
株の売買状況と今後の予定
現在のPERは26.9倍、PBRは2.34倍と、建設業界の平均(PER15倍程度、PBR1倍強)を大きく上回るプレミアム評価を受けています。これは、米データセンター建設会社の買収など次世代の成長戦略に対する市場の高い期待感を反映したものです。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 91515百万円 | 16456百万円 | 18.0% |
| FY2025/3 | 153383百万円 | 7331百万円 | 4.8% |
| FY2026/3 予 | 122000百万円 | 22000百万円 | 18.0% |
2025年3月期の法人税等の負担が約73億円と低水準に留まったのは、繰延税金資産の取り崩しや会計上の利益と税務所得の差による一時的な税効果が主な要因です。通常期の実効税率は約18%前後で推移しており、健全な税務管理を行っています。2026年3月期の予想では、正常な税負担率へと戻ることを前提に計算されています。
誰がこの会社の株を持ってる?
信託銀行経由の機関投資家保有が中心。創業家の大林剛郎氏(取締役会長)が2.4%を保有し、オーナー色が一定程度残っています。日本生命・住友不動産など事業パートナー系の保有も特徴的で、取引関係と資本関係のバランスが取れた株主構成です。
会社の公式開示情報
EDINET開示情報によると、売上高の大部分を占める国内建設事業に加え、データセンターや半導体工場などの高付加価値分野への戦略的投資が際立っています。海外事業の拡大や非建設事業のM&Aが重要な収益柱として機能しており、外部環境のリスク分散を図りつつ、安定した経営基盤を構築していることが分かります。
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(株)大林組 まとめ
「データセンター建設への布石と資本効率の改善で高収益体質へ変貌するスーパーゼネコン」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
最終更新: 2026年3月3日 06:00 JST / データ提供: OSHIKABU