三井松島ホールディングス
MITSUI MATSUSHIMA HOLDINGS CO.,LTD.
「石炭事業からの完全脱却を果たし、優良ニッチ企業のM&Aで進化する多角化コングロマリット」
ひとめ診断
石炭から多角化へ。積極的なM&Aと高配当で進化を続ける老舗企業
時代を先読みした多角的な事業展開により、持続的な成長と豊かな社会の実現に貢献する。
この会社ってなに?
あなたがオーダースーツの「HANABISHI」で服を仕立てたり、素敵なレストランで食事を楽しむとき、実はこの会社のグループ企業のサービスを利用しているかもしれません。かつては石炭を掘っていた会社ですが、現在では生活に身近なペット用品から、企業向けの不動産担保融資、さらには最先端の電子部品の製造まで、さまざまなビジネスを展開しています。優良な中小企業を次々とグループに迎え入れており、私たちの日常の裏側で静かに活躍している会社です。
かつての主力であった石炭生産事業から撤退し、M&Aを活用した多角化戦略へ大きく舵を切っています。FY2025の実績は売上高605.7億円、営業利益76.15億円で着地し、次期(FY2026)は売上高655.0億円、営業利益82.00億円を計画しています。積極的な自社株買いや高配当などの強力な株主還元策を実施しており、投資家からの評価も高い状態です。
社長プロフィール
当社は積極的なM&Aを通じて事業ポートフォリオを転換し、安定した収益基盤の構築を進めています。今後も高い投資収益率を維持しながら、株主の皆様への還元と企業価値の最大化に努めてまいります。
会社概要
この会社のストーリー
長崎県松島での石炭採掘を目的として設立され、長らく日本のエネルギー産業を支える中核企業として成長しました。
石炭事業の将来的なリスクを見据え、生活消費財や産業用製品など、非石炭分野への進出とM&A戦略をスタートさせました。
「三井松島ホールディングス株式会社」へ商号変更。グループ経営を強化し、積極的なM&Aを推進する体制を整えました。
エムアンドエムサービスなどの子会社株式を譲渡する一方、三生電子を買収するなど、戦略的な事業の入れ替えを実行しました。
時代の変化に伴い、100年以上続いた石炭生産事業からの撤退を完了。完全に新たな事業ポートフォリオへの転換を果たしました。
不動産担保融資を手掛けるエム・アール・エフを約110億円で買収し、新たな収益の柱として金融事業を大幅に強化しました。
自己株TOBの実施や大幅な増配を発表。高配当銘柄としての地位を確立し、市場から高い評価を獲得しました。
M&Aによる投資収益率15%超の目標を継続し、生活消費財、産業用製品、金融の3本柱で安定的な高収益体質を目指します。
注目ポイント
祖業の石炭事業から完全に撤退し、過去7年で7件のM&Aを実行。投資収益率約18%という高いハードルをクリアしながら見事な事業転換を遂げています。
配当利回りが高く、増配や自社株買いにも積極的。さらにオーダースーツ「HANABISHI」の商品券やレストラン優待など、充実した株主優待も魅力です。
生活消費財、産業用製品、そして新しく加わった不動産担保融資(金融)など、特定の市況に左右されにくいバランスの取れた事業ポートフォリオを構築しています。
サービスの実績は?
株価チャート
656円
1,600円
儲かってるの?
三井松島ホールディングスは、かつての主力であった石炭事業からの多角化転換に成功しており、現在は生活消費財や産業用製品など多岐にわたる事業を展開しています。2024年3月期は石炭関連の利益計上で営業利益が約251.7億円と突出しましたが、2025年3月期にはその反動減もあり営業利益は76.1億円へと軟着陸しました。2026年3月期は新規買収した不動産担保融資事業等の貢献により、営業利益82.0億円への再成長を目指す堅実な計画となっています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 23.6% | 15.2% | 32.5% |
| FY2025/3 | 13.2% | 7.3% | 12.6% |
収益性については、石炭事業の高収益が寄与した2024年3月期にROE(自己資本利益率)23.6%、営業利益率32.5%という極めて高い水準を記録しました。その後、ポートフォリオの入れ替えに伴い、2025年3月期にはROE 13.2%、営業利益率 12.6%へと正常化しています。現在はM&Aを通じて安定的な収益源の積み上げを図っており、事業構造の変化に伴う利益率の変動を織り込んだ経営へと移行しています。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 利回り | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 100円 | 7.14% | 8.3% |
| FY2025/3 | 130円 | 9.28% | 17.3% |
同社は株主還元を重要課題と位置づけ、業績に応じた積極的な配当を実施しています。配当方針として利益成長に応じた配当額の向上を志向しており、特に高水準な配当利回りが投資家から注目されています。今後も強固な財務体質とM&Aによる成長を通じ、安定的かつ魅力的な株主還元策を維持する方針です。
割安?割高?
同じ業界の平均と比べると…
※ 各指標の下線付きテキストをタップすると説明が表示されます
財務は安全?
財務健全性は総じて良好であり、自己資本比率は50%超を維持することで強固な資本基盤を保持しています。2025年3月期には買収資金等の調達により有利子負債が約596億円へと増加しましたが、資産規模の拡大に伴うものであり健全性は損なわれていません。BPS(1株当たり純資産)も右肩上がりで推移しており、安定した財務体質を背景にした成長戦略が可能な状態です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 21288 | -11692 | -22748 | 9596 |
| FY2025/3 | 4574 | -11917 | -10206 | -7343 |
2024年3月期は石炭事業からの潤沢なキャッシュ獲得により約96億円のフリー・キャッシュフローを創出しました。2025年3月期は、買収や事業投資による支出が重なり一時的にマイナスとなりましたが、これは将来の成長に向けた積極的な投資の結果といえます。強固な財務を背景に、今後はM&Aによる事業領域の拡大とキャッシュフローの安定的な循環を両立させるフェーズに入っています。
株主にどれだけ報いた?
※ 基準時点を100%として、配当込みの株主総利回りを比較
過去5年間にわたりTOPIXを大幅にアウトパフォームしています。特にFY2023からFY2025にかけては、自社TSRが400%〜500%台という驚異的なリターンを記録しました。これは石炭市況の高騰による記録的利益に加え、その利益をM&Aと強力な株主還元(自社株買い・増配)に全振りした経営判断が株式市場から極めて高く評価された結果です。
もし昔100万円買ってたら?
過去数年間、石炭価格の急騰に伴う莫大なキャッシュフローを背景に株価は大きく上昇しました。特に52週安値付近で投資していれば株価は2倍以上に成長しています。その後、石炭事業からの撤退による一過性の減益懸念から調整局面もありましたが、M&Aによる堅実な事業転換と強力な自社株買い・増配の発表により、直近でも堅調なパフォーマンスを示しています。
会社の計画は順調?
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 560.0億円 | 700.0億円 | 774.7億円 | +38.3% |
| FY2025 | 655.0億円 | 610.0億円 | 605.7億円 | -7.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 49.0億円 | 200.0億円 | 251.7億円 | +413.7% |
| FY2025 | 82.0億円 | 75.0億円 | 76.15億円 | -7.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
かつて策定した旧中期経営計画では非石炭事業の拡大を目指していましたが、直近数年は石炭市況の歴史的高騰により記録的な利益を計上しました。その利益を原資にM&Aを加速させ、エム・アール・エフなどの買収に成功しています。現在進行中の業績予想では石炭事業終了後のベースラインを示しており、安定した多角化収益と18%に達する高いM&A投資収益率が評価のポイントとなります。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| FY2025/3 | 1080万円 | 1741人 | - |
従業員平均年収は1,080万円と非常に高い水準を維持しており、これは石炭事業から撤退し、M&Aを通じて成長性の高い多角化ビジネスへと転換を図ったことで収益性が大幅に向上したことが、人件費への原資として反映されていると分析されます。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が29.0%と高く、経営の多様性確保に注力しています。監査等委員会設置会社として監視体制を強化しており、連結子会社32社を擁するグループ全体でのガバナンス高度化と、持続的な企業価値向上を目指す体制が整えられています。
メディアでどれくらい注目されてる?
どんな話題が多い?
最近の出来事
不動産担保融資のエム・アール・エフを約110億円で買収し、金融事業の拡大を推進。
2026年3月期の業績予想を修正し、着実な成長見通しを市場へ開示。
第3四半期累計において、売上高492.15億円、営業利益81.74億円を達成し増収増益を維持。
株の売買状況と今後の予定
時価総額約915億円と中堅規模ながら、4%を超える高い配当利回りと積極的な株主還元が個人投資家の人気を集めています。PERは一時的な会計要因等で高めに出ていますが、PBRは1.20倍と市場平均並みです。信用倍率は7.75倍と買い残がやや多いため、短期的には需給の重しになる可能性があります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 26004百万円 | 10887百万円 | 41.9% |
| FY2025/3 | 8448百万円 | 0百万円 | 0.0% |
| FY2026/3 予 | 8200百万円 | 2400百万円 | 29.3% |
2024年3月期は高収益により約109億円の納税が発生しましたが、2025年3月期は税務上の繰越欠損金の活用や会計上の調整等により、実質的に納税額が抑えられました。2026年3月期は利益水準の安定化に伴い、実効税率は約29%程度の一般的な水準へ回帰する見込みです。業績の変動に合わせて適切に税務管理が行われており、大きな特異点は見られません。
誰がこの会社の株を持ってる?
上位株主には日本マスタートラスト信託銀行などの信託口や、株式会社南青山不動産、株式会社フォルティスといった事業会社・投資会社が名を連ねており、機関投資家および特定の大株主による保有比率が比較的高く、安定株主の動向が経営判断に影響を与えやすい構造となっています。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報では、生活消費財、産業用製品、金融サービスといった多角的な事業セグメントが収益の柱となっており、特に積極的なM&A戦略による事業ポートフォリオの入れ替えが事業リスクを分散させつつ、高い利益成長を実現している点が特徴的です。
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「石炭事業からの完全脱却を果たし、優良ニッチ企業のM&Aで進化する多角化コングロマリット」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
最終更新: 2026年3月3日 06:00 JST / データ提供: OSHIKABU